※ 本記事は後半になるにつれて、内容が専門的になるように構成しています。
決算履歴(業績推移)
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 包括利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016年 12月期 連結 | 112,457 | 46,081 | 46,081 | 27,911 | 27,567 |
| 2017年 12月期 連結 | 92,306 | 34,384 | 34,351 | 22,397 | 23,250 |
| 2018年 12月期 連結 | 92,101 | 26,577 | 26,659 | 16,585 | 17,376 |
| 2019年 12月期 連結 | 101,392 | 28,349 | 28,617 | 18,146 | 19,309 |
| 2020年 12月期 連結 | 98,844 | 30,157 | 30,202 | 16,369 | 18,541 |
| 2021年 12月期 連結 | 104,626 | 32,802 | 33,629 | 22,883 | 25,776 |
| 2022年 12月期 連結 | 105,505 | 27,649 | 28,985 | 19,022 | 23,963 |
| 2023年 12月期 連結 | 125,315 | 27,880 | 29,308 | 16,433 | 23,619 |
| 2024年 12月期 連結 | 103,600 | 17,491 | 20,013 | 11,171 | 15,491 |
| 2025年 12月期 連結 | 93,242 | 5,056 | 6,780 | 1,407 | 5,969 |
| 2026年12月期 | - | - | - | - |
※単位: 百万円
利益率推移
営業利益率 = 営業利益÷売上高×100 / 経常利益率 = 経常利益÷売上高×100 / 純利益率 = 当期純利益÷売上高×100
| 年度 | 売上高 (百万円) | 営業利益率 (%) | 経常利益率 (%) | 純利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|
| 2016年 12月期 連結 | 112,457 | 40.98% | 40.98% | 24.82% |
| 2017年 12月期 連結 | 92,306 | 37.25% | 37.21% | 24.26% |
| 2018年 12月期 連結 | 92,101 | 28.86% | 28.95% | 18.01% |
| 2019年 12月期 連結 | 101,392 | 27.96% | 28.22% | 17.90% |
| 2020年 12月期 連結 | 98,844 | 30.51% | 30.56% | 16.56% |
| 2021年 12月期 連結 | 104,626 | 31.35% | 32.14% | 21.87% |
| 2022年 12月期 連結 | 105,505 | 26.21% | 27.47% | 18.03% |
| 2023年 12月期 連結 | 125,315 | 22.25% | 23.39% | 13.11% |
| 2024年 12月期 連結 | 103,600 | 16.88% | 19.32% | 10.78% |
| 2025年 12月期 連結 | 93,242 | 5.42% | 7.27% | 1.51% |
| 2026年12月期 | 0 | - | - | - |
※営業利益率 = 営業利益÷売上高×100、経常利益率 = 経常利益÷売上高×100、純利益率 = 当期純利益÷売上高×100
決算サマリー
2025年12月期の連結業績は、売上高93,242百万円(前年同期比10.0%減)、営業利益5,056百万円(同71.1%減)、経常利益6,780百万円(同66.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,407百万円(同87.4%減)となりました。既存タイトルの減衰に加え、新規開発に係るコスト増加、さらには元従業員による不正行為の影響などが重なり、大幅な減収減益を余儀なくされました。
注目ポイント
1. 収益構造の変化:パズドラ依存度の低下
主力IP「パズル&ドラゴンズ」への売上依存度が27.4%まで低下(前年は41.2%)。一方で、連結子会社のGravityグループ(ラグナロク関連)が売上高59,193百万円を記録し、連結売上の過半を占めるまでに成長しています。特定の1タイトルに依存する構造から、グローバルIPであるRagnarokシリーズが支える体制へ移行しつつあります。
2. 内部統制の不備と信頼回復への課題
2025年8月に公表された元幹部従業員による架空発注・資金流用問題は、企業のガバナンスに対する懸念を強めました。これを受け、2026年2月には経営体制を刷新。坂井一也氏が新社長CEOに就任し、管理体制の強化と信頼回復が急務となっています。
業界動向
国内モバイルゲーム市場は2021年以降、成熟期に入り横ばいで推移しています。ユーザーの余暇が動画コンテンツなどへ多様化する中、新規ユーザーの獲得コストは上昇傾向にあります。競合他社がグローバル展開を加速させる中、同社もGravity社を通じた東南アジア市場の深耕や、多言語対応の「LET IT DIE: INFERNO」の投入など、海外市場での勝機を模索しています。
投資判断材料
短期的な業績は厳しい局面が続きますが、長期的には強固な財務基盤と高い株主還元姿勢が下支えとなります。2025年12月期は当期利益が大幅に減少したものの、1株当たり配当は前期の60円から90円へと増配を予定。さらに50億円規模の自社株買いを決議するなど、利益を株主へ還元する姿勢は極めて積極的です。
セグメント別業績
同社グループはオンラインゲーム事業の単一セグメントですが、主要な内訳は以下の通りです。
- 国内(提出会社): 売上高33,579百万円。パズドラのMAU維持に注力。
- 海外(Gravityグループ): 売上高59,193百万円、当期純利益7,125百万円。東南アジアでの「Ragnarok: Twilight」開始などが寄与。
財務健全性
自己資本比率は71.9%と、依然として非常に高い水準を維持しています。現金及び現金同等物は期末で31,021百万円(前期比37,150百万円減)となりました。これは定期預金への預入や自己株式の取得による支出が主因であり、実質的な財務の安定性は損なわれていません。有利子負債はほとんどなく、無借金経営に近い健全な状態です。
配当・株主還元
同社はDOE(株主資本配当率)4%以上、かつ配当性向50%以上を基本方針としています。2025年12月期の期末配当は1株当たり90円を予定(前期は普通配当30円、特別・記念配当を含む計60円)。当期純利益が減少する中でも、株主資本をベースとした安定的な増配を実行しています。また、2026年2月には上限50億円(210万株)の自社株買いを決定しました。
通期業績予想
同社はゲーム業界特有の変動性の高さから、通期の業績予想を開示していません。しかし、2025年12月にリリースした「LET IT DIE: INFERNO」の動向や、Gravityグループによるグローバル展開の進捗が、次期業績を占う鍵となります。
中長期成長戦略
「既存価値の最大化」と「新規価値創造への挑戦」を二大方針としています。パズドラやラグナロクといった強力な既存IPをアニメ、グッズ、eスポーツなど多角的に展開しつつ、マルチプラットフォーム(スマホ、PC、家庭用機)への対応を強化。自社オリジナルのキラーコンテンツ創出に向け、研究開発投資を継続しています。
リスク要因
- 特定タイトルのライフサイクル: パズドラの競争力低下は連結業績に直結します。
- プラットフォーム依存: Apple/Googleへの手数料支払い(売上の30%前後)や規約変更のリスク。
- コンプライアンスリスク: 元従業員の不祥事を受け、内部統制が機能しない場合の社会的信用失墜。
ESG・サステナビリティ
不祥事の発覚を受け、ガバナンスの再構築が最優先課題です。リスク管理委員会の運用強化や、外部の視点を取り入れた監査体制の整備を進めています。人的資本経営については、2030年までに管理職女性比率30%以上、男性育児休業取得率100%を目指すなどの数値目標を掲げています。
経営陣コメント
不祥事に対する経営責任を明確化するため、2025年8月より3ヶ月間、役員報酬の10〜30%カットを実施。2026年2月からは、長年CFOとして財務を統括してきた坂井一也氏が社長に昇格し、森下一喜氏は会長(最高開発責任者)としてクリエイティブに専念する体制へ移行。「挑戦・創造する経営」の再出発を図ります。
バリュエーション
2025年12月末時点の株価ベースで、PER(株価収益率)は97.58倍と、一時的な利益急減により指標面では割高に見えます。しかし、PBR(株価純資産倍率)は約1.0倍前後、DOEに基づく配当利回りは3.8%前後(株価2,365円換算)となっており、資産価値と還元面からは下値余地が限定的であるとも評価できます。
過去決算との比較
過去5期の推移を見ると、2023年12月期の売上高1,253億円をピークに減少傾向にあります。特に今期は営業利益率が16.9%(前期)から5.4%へと急落。高収益体質の維持が難しくなっており、次期以降、新たな収益の柱による「利益率の底打ち」が確認できるかが焦点となります。
市場の評判
Gunho Online Entertainment is a Japanese video game company known for titles like "Puzzle & Dragons" and "Ninjala." It has faced criticism regarding capital efficiency and fund repatriation. Strategic Capital has proposed dividend payouts and stock buybacks for the company.
詳細リサーチレポート
最新の業績動向と今後の見通し
- 2025年12月期の連結業績は、売上高932.42億円(前年同期比10.0%減)、営業利益50.56億円(同71.1%減)と大幅な減収減益となった.
- 2025年12月期には、『パズル&ドラゴンズ』のリリース以降で初となる営業赤字を計上した四半期があった.
- 2026年12月期の業績見通しは開示されていない.
- アナリストは、ガンホーの業績について様々な見解を示している.
業界内での競合ポジションと市場シェア
- ガンホーは東証プライム市場に上場しており、日本のゲームセクターを代表する銘柄の一つである.
- 主要な競合他社としては、(株)MIXI、(株)ディー・エヌ・エー、グリーホールディングス(株)、KLab(株)、(株)コロプラなどが挙げられる.
- 2024年現在のガンホー オンライン 株価は、概ね2,000円から3,000円台のレンジで推移している.
成長戦略と重点投資分野
- グローバルでのヒット作品創出と安定的な収益基盤の確立を経営方針の柱の一つとしている.
- 森下一喜氏がゲーム開発の指揮・統括に専念することで、新規タイトルのパイプライン増強を目指す.
- 既存IPについては、イベント運営体制を強化しキャッシュフローの最大化を図る.
- Web3・ブロックチェーン・メタバース関連の取り組みも進めている.
リスク要因と課題
- 依然として収益の多くをパズドラに依存している点が、投資リスクとして認識されている.
- 新規の大型ヒットタイトルを創出できていない状況が続いている.
- 2025年度はIPコラボイベント数が著しく減少した.
アナリストの評価と目標株価
- アナリストは、ガンホーの株式について様々なレーティングを付けている.
- 目標株価は、アナリストによって異なっている.
最近の重要ニュースやイベント
- 2026年2月13日、新経営体制における経営方針を発表.
- 2025年12月期の決算を発表し、大幅な減収減益となった.
- 2026年3月31日、パズル&ドラゴンズ14周年記念キャンペーンを開始.
ESG・サステナビリティへの取り組み
- ガンホーは、株主の皆様、 顧客、取引先、地域社会、 従業員の各ステークホルダーと良好な関係を築き、長期安定的な成長を遂げていくため、企業価値の最大化に努めるとともに、健全性を確保していくことが、 経営の最重要課題の一つであると認識している.
- 社外取締役比率を50%へ引き上げ、ガバナンスを強化している.
配当政策と株主還元
- 2025年12月期の期末一括配当を90円実施した.
- DOE(株主資本配当率)4%導入、配当・自社株買いを拡充する方針.
- 50億円の自社株買いを決定するなど、株主還元姿勢を鮮明にしている.
- 前回の1株当たり配当金は90.00 JPY.
- 本日現在の配当利回り(直近12ヶ月)は3.59%.
情報源
年度別バリュエーション推移(PBR/PER/時価総額)
| 年度 | 株価高値 | 株価安値 | PER高値 | PER安値 | PBR高値 | PBR安値 | 時価総額高値 | 時価総額安値 | 期末PBR |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2010年12月期 | 315 | 139 | 18.71 | 8.26 | 5.83 | 2.58 | 360億7884万 | 159億3195万 | 4.57倍 |
| 2011年12月期 | 293 | 145 | 20.32 | 10.06 | 4.51 | 2.23 | 336億7771万 | 166億6644万 | 2.68倍 |
| 2012年12月期 | 933 | 143 | 13.07 | 2 | 6.53 | 1 | 1072億5861万 | 164億208万 | 6.05倍 |
| 2013年12月期 | 16,330 | 796 | 34.34 | 1.67 | 25.24 | 1.23 | 1兆8807億 | 915億2487万 | 11.7倍 |
| 2014年12月期 | 7,700 | 4,030 | 14.25 | 7.46 | 6.86 | 3.59 | 8870億4770万 | 4642億6003万 | 3.93倍 |
| 2015年12月期 | 5,200 | 3,160 | 12.56 | 7.63 | 5.64 | 3.42 | 5990億4520万 | 3342億9399万 | 3.57倍 |
| 2016年12月期 | 3,460 | 2,260 | 10.73 | 7.01 | 6.33 | 4.14 | 3660億3077万 | 2390億8368万 | 4.56倍 |
| 2017年12月期 | 3,440 | 2,430 | 10.92 | 7.72 | 4.12 | 2.91 | 3275億2348万 | 2313億6106万 | 3.72倍 |
| 2018年12月期 | 4,070 | 1,840 | 17.46 | 7.89 | 3.93 | 1.78 | 3875億598万 | 1751億8698万 | 1.93倍 |
| 2019年12月期 | 4,320 | 1,920 | 16.74 | 7.44 | 3.55 | 1.58 | 4113億856万 | 1828億380万 | 1.9倍 |
| 2020年12月期 | 2,818 | 1,359 | 11.74 | 5.66 | 1.98 | 0.96 | 2683億267万 | 1293億9081万 | 1.62倍 |
| 2021年12月期 | 3,120 | 1,926 | 9.14 | 5.64 | 1.86 | 1.15 | 2970億5618万 | 1833億7506万 | 1.54倍 |
| 2022年12月期 | 2,862 | 2,027 | 9.36 | 6.63 | 1.51 | 1.07 | 2610億1186万 | 1848億6060万 | 1.13倍 |
| 2023年12月期 | 3,011 | 2,036 | 11.04 | 7.47 | 1.41 | 0.96 | 2627億2756万 | 1856億8140万 | 1.11倍 |
| 2024年12月期 | 3,450 | 2,106 | 18.89 | 11.53 | 1.51 | 0.92 | 2869億688万 | 1837億6095万 | 1.46倍 |
| 2025年12月期 | 3,479 | 2,365 | 134.95 | 91.74 | 1.55 | 1.05 | 2893億1856万 | 1635億6674万 | 1.12倍 |
| 最新(株探) | 2541 | - | -倍 | - | 1.11倍 | - | 1,757億円 | - | 1.11倍 |
ROE算出表(PBR÷PER×100)
PBR = ROE × PER の関係式から逆算。高値同士・安値同士で算出しています。
| 年度 | PBR高値 | PER高値 | ROE高値(%) | PBR安値 | PER安値 | ROE安値(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2010年12月期 | 5.83 | 18.71 | 31.2% | 2.58 | 8.26 | 31.2% |
| 2011年12月期 | 4.51 | 20.32 | 22.2% | 2.23 | 10.06 | 22.2% |
| 2012年12月期 | 6.53 | 13.07 | 50.0% | 1 | 2 | 50.0% |
| 2013年12月期 | 25.24 | 34.34 | 73.5% | 1.23 | 1.67 | 73.7% |
| 2014年12月期 | 6.86 | 14.25 | 48.1% | 3.59 | 7.46 | 48.1% |
| 2015年12月期 | 5.64 | 12.56 | 44.9% | 3.42 | 7.63 | 44.8% |
| 2016年12月期 | 6.33 | 10.73 | 59.0% | 4.14 | 7.01 | 59.1% |
| 2017年12月期 | 4.12 | 10.92 | 37.7% | 2.91 | 7.72 | 37.7% |
| 2018年12月期 | 3.93 | 17.46 | 22.5% | 1.78 | 7.89 | 22.6% |
| 2019年12月期 | 3.55 | 16.74 | 21.2% | 1.58 | 7.44 | 21.2% |
| 2020年12月期 | 1.98 | 11.74 | 16.9% | 0.96 | 5.66 | 17.0% |
| 2021年12月期 | 1.86 | 9.14 | 20.4% | 1.15 | 5.64 | 20.4% |
| 2022年12月期 | 1.51 | 9.36 | 16.1% | 1.07 | 6.63 | 16.1% |
| 2023年12月期 | 1.41 | 11.04 | 12.8% | 0.96 | 7.47 | 12.9% |
| 2024年12月期 | 1.51 | 18.89 | 8.0% | 0.92 | 11.53 | 8.0% |
| 2025年12月期 | 1.55 | 134.95 | 1.1% | 1.05 | 91.74 | 1.1% |
| 最新(株探) | 1.11倍 | -倍 | - | - | - | - |
バリュエーション推移の概要
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)のバリュエーションは、2013年の「パズル&ドラゴンズ」の大ヒットを境に、爆発的な成長期から安定的な成熟期へと大きく変遷しています。2013年には時価総額が一時1兆8,807億円に達し、PBRは25倍を超える極めて高い評価を得ていましたが、その後は収益の安定化とともにマルチプル(倍率)の低下が進行しました。直近数年間は、PBRが1倍台、PERが1桁から10倍台前半で推移しており、成長株からバリュー株(割安株)に近い評価指標へと移行しているのが長期的なトレンドです。
PBR分析
PBR(株価純資産倍率)の推移を見ると、2013年の高値25.24倍をピークとして、長期的な右肩下がりの傾向が顕著です。2014年から2017年にかけては3倍から6倍程度で推移していましたが、2020年以降はさらに水準を切り下げ、期末PBRは1.1倍から1.6倍の範囲に収まっています。歴史的な安値水準としては、2020年、2023年、2024年にPBR 0.9倍台を記録しており、解散価値に近い1.0倍前後が強力なサポートライン(下値支持線)として機能していることが示唆されます。最新のPBR 1.11倍は、過去の推移から見ても底値圏に近い水準に位置しています。
PER分析
PER(株価収益率)は、2013年のピーク時こそ34.34倍を記録しましたが、翌2014年以降は概ね7倍から15倍程度のレンジで推移しています。これは、ヒット作への依存度が高いゲームセクター特有のリスクが意識され、安定的な利益水準に対して市場が慎重な評価を与えてきた結果と考えられます。特筆すべき点として、2025年12月期の予想PERが高値134.95倍、安値91.74倍と急騰していますが、これは一時的な利益の減少見通し、あるいは特殊要因による一株当たり利益(EPS)の低下を市場が織り込んでいる可能性があり、従来の収益構造からの変化に注視が必要です。
時価総額の推移
時価総額は、2010年から2011年の300億円規模から、2013年には1兆8,807億円へと、わずか2年で約60倍に膨れ上がりました。しかし、その後の企業価値は「パズドラ」一本足打法からの脱却と新規タイトルの模索の中で調整局面に入り、2016年以降は概ね2,000億円から4,000億円の範囲で変動しています。最新の時価総額は約1,757億円となっており、2013年のピーク時と比較すると約9割減少しているものの、2020年以降のボトムライン(1,300億〜1,800億円程度)付近で推移しており、現在の事業規模に見合った評価水準に落ち着きつつあると言えます。
現在のバリュエーション評価
現在のガンホーのバリュエーションは、歴史的な観点から見て極めて低い水準にあります。PBR 1.11倍は、2013年の熱狂期はもちろん、2010年代半ばの安定期と比較しても大幅に割り引かれた状態です。PERに関しても、2025年期の変則的な数値を例外とすれば、長らく10倍前後で推移しており、東証プライム全銘柄の平均と比較しても保守的な評価に留まっています。この低いマルチプルは、強力なキャッシュ創出力を持つ一方で、将来の爆発的な成長に対する市場の期待値が低減していることを反映しています。投資家にとっては、保有資産やキャッシュフローに対する「割安感」と、次なる成長エンジンの不在という「成長停滞リスク」のバランスをどう評価するかが、判断の焦点となります。