4043株式会社トクヤマ

トクヤマ(4043) 理論株価分析:JSR診断薬事業買収で挑む「脱・石炭」の成長シナリオ カチノメ

決算発表日: 2025-11-072026年3月期 第2四半期
総合業績スコア
69/100
中立

セクション別スコア

業績成長性65収益性75財務健全性60株主還元70成長戦略80理論株価評価65
業績成長性65
収益性75
財務健全性60
株主還元70
成長戦略80
理論株価評価65

※ 本記事は後半になるにつれて、内容が専門的になるように構成しています。

決算履歴(業績推移)

売上高推移(百万円)2,800億3,000億3,200億3,400億3,600億3,800億2017年 2018年 2020年 2021年 2023年 2024年 2025年 '27/3売上高利益推移(営業利益・経常利益・当期純利益)0百万100億200億300億400億500億600億2017年 2018年 2020年 2021年 2023年 2024年 2025年 '27/3営業利益経常利益純利益利益率推移(%)0.0%5.0%10.0%15.0%20.0%2017年 2018年 2020年 2021年 2023年 2024年 2025年 '27/3営業利益率経常利益率純利益率
年度 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 包括利益
2017年 3月期 連結 291,000 33,000 27,000 21,000 -
2017年 3月期 連結 299,106 39,720 33,998 52,165 54,562
2018年 3月期 連結 308,000 39,000 34,000 15,000 -
2018年 3月期 連結 308,061 41,268 36,196 19,698 27,436
2019年 3月期 連結 324,661 35,262 33,400 34,279 31,321
2020年 3月期 連結 322,000 35,000 34,000 26,000 -
2020年 3月期 連結 316,096 34,281 32,837 19,937 21,293
2021年 3月期 連結 300,000 28,000 28,000 22,000 -
2021年 3月期 連結 300,000 30,000 30,000 26,000 -
2021年 3月期 連結 302,407 30,921 30,796 24,534 30,524
2022年 3月期 連結 293,000 22,000 22,000 22,000 -
2022年 3月期 連結 293,830 24,539 25,855 28,000 31,160
2023年 3月期 連結 370,000 21,000 24,000 15,000 -
2023年 3月期 連結 356,000 18,000 18,000 12,000 -
2023年 3月期 連結 351,790 14,336 14,783 9,364 10,021
2024年 3月期 連結 355,000 30,000 30,000 22,000 -
2024年 3月期 連結 345,000 26,000 26,000 18,000 -
2024年 3月期 連結 341,990 25,637 26,292 17,751 25,753
2025年 3月期 連結 348,000 31,000 31,000 25,000 -
2025年 3月期 連結 343,073 29,968 29,588 23,388 19,261
2026年 3月期 連結 351,500 39,000 39,000 27,500 -
★2027年3月期(予想)

※単位: 百万円

利益率推移

営業利益率 = 営業利益÷売上高×100 / 経常利益率 = 経常利益÷売上高×100 / 純利益率 = 当期純利益÷売上高×100

年度 売上高 (百万円) 営業利益率 (%) 経常利益率 (%) 純利益率 (%)
2017年 3月期 連結 291,000 11.34% 9.28% 7.22%
2017年 3月期 連結 299,106 13.28% 11.37% 17.44%
2018年 3月期 連結 308,000 12.66% 11.04% 4.87%
2018年 3月期 連結 308,061 13.40% 11.75% 6.39%
2019年 3月期 連結 324,661 10.86% 10.29% 10.56%
2020年 3月期 連結 322,000 10.87% 10.56% 8.07%
2020年 3月期 連結 316,096 10.85% 10.39% 6.31%
2021年 3月期 連結 300,000 9.33% 9.33% 7.33%
2021年 3月期 連結 300,000 10.00% 10.00% 8.67%
2021年 3月期 連結 302,407 10.22% 10.18% 8.11%
2022年 3月期 連結 293,000 7.51% 7.51% 7.51%
2022年 3月期 連結 293,830 8.35% 8.80% 9.53%
2023年 3月期 連結 370,000 5.68% 6.49% 4.05%
2023年 3月期 連結 356,000 5.06% 5.06% 3.37%
2023年 3月期 連結 351,790 4.08% 4.20% 2.66%
2024年 3月期 連結 355,000 8.45% 8.45% 6.20%
2024年 3月期 連結 345,000 7.54% 7.54% 5.22%
2024年 3月期 連結 341,990 7.50% 7.69% 5.19%
2025年 3月期 連結 348,000 8.91% 8.91% 7.18%
2025年 3月期 連結 343,073 8.74% 8.62% 6.82%
2026年 3月期 連結 351,500 11.10% 11.10% 7.82%
★2027年3月期(予想) 0 - - -

※営業利益率 = 営業利益÷売上高×100、経常利益率 = 経常利益÷売上高×100、純利益率 = 当期純利益÷売上高×100

決算サマリー

2026年3月期 第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高1,637億5,600万円(前年同期比1.1%減)、営業利益191億5,200万円(同37.2%増)、経常利益189億4,400万円(同39.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益121億4,500万円(同4.3%増)となりました。売上高は苛性ソーダの輸出減や塩化ビニル製品の市況下落により微減となったものの、半導体関連製品の堅調な推移と製造コストの改善が寄与し、大幅な営業増益を達成しました。

注目ポイント

最大の注目点は、後発事象として発表されたJSR株式会社の体外診断用医薬品事業(JSR-01株式会社、現・株式会社トクヤマライフサイエンス)の買収です。買収価額は約820億円にのぼり、伝統的な素材メーカーから、高付加価値なヘルスケア・先端材料分野へのポートフォリオ転換を加速させる強力な意志が示されました。この買収により、2030年度に成長事業(電子・健康・環境)の売上高比率を60%以上にする目標に向けた大きな布石を打ったと言えます。

業界動向

化学業界全体としては、中国経済の停滞に伴う汎用樹脂(塩ビなど)の市況低迷という逆風が続いています。一方で、AI需要の拡大を背景とした半導体市場の回復が鮮明になっており、トクヤマが強みを持つ高純度多結晶シリコンやICケミカルへの引き合いは強まっています。競合他社が汎用品の採算悪化に苦しむ中、トクヤマは電力コストの自己資本化や製品の高度化により、相対的に高い利益成長を実現しています。

投資判断材料

長期投資家にとっての判断材料は、構造改革の「進捗」と「財務のレバレッジ」の両立です。今回の大型買収に伴い有利子負債が増加し、自己資本比率は50.6%と前期末(54.9%)から低下しました。しかし、利益率の高い診断薬事業の取り込みはROEの向上に直結します。伝統的な「石炭火力・自家発電・汎用化学」というビジネスモデルから、研究開発主導の「スペシャリティ化学」への脱皮が成功するかどうかが、中長期的なマルチプル(PER等)の評価向上に繋がります。

セグメント別業績

  • 化成品:売上高523億円(8.6%減)、営業利益56億円(6.8%増)。市況下落をコスト削減でカバー。
  • セメント:売上高324億円(0.5%増)、営業利益48億円(31.2%増)。価格改定の効果が顕著。
  • 電子先端材料:売上高425億円(7.1%増)、営業利益69億円(140.5%増)。多結晶シリコンの操業度改善が大幅増益を牽引。
  • ライフサイエンス:売上高192億円(3.6%減)、営業利益40億円(3.7%増)。歯科器材が堅調。
  • 環境事業:売上高26億円(37.8%増)、営業利益2.5億円(前年同期は赤字)。イオン交換膜の出荷増により黒字化。

財務健全性

総資産は買収資金の確保等により5,366億円(前期末比604億円増)に拡大しました。現金及び預金は1,273億円と厚く確保されています。一方で、コマーシャル・ペーパーの新規発行や長期借入金の増加により、有利子負債は1,625億円(前期末比519億円増)となっています。自己資本比率は50.6%と依然として健全な水準を維持していますが、今後のキャッシュフロー創出力による負債圧縮のスピードが注目されます。

配当・株主還元

株主還元には積極的な姿勢が見られます。当中間期の配当は1株当たり60円(前年同期は45円、前期末は50円)となり、実質的な増配を継続しています。利益成長を適切に株主に還元する方針が明確であり、配当利回り面での下値支持も期待できる水準です。

通期業績予想

中間期時点での営業利益(191億円)は、中期経営計画で掲げる2025年度目標(450億円)に対して着実な進捗を見せています。半導体市場の回復持続に加え、下期からの診断薬事業の連結貢献(予定)を含めると、利益水準のさらなる底上げが期待されます。

中長期成長戦略

「中期経営計画2025」において、ROE 11%以上を目標に掲げています。具体的には、マレーシアでの多結晶シリコン生産体制の強化や、今回のようなM&Aによるヘルスケア分野の拡大を推進しています。化石燃料への依存度を下げ、地球温暖化対策(GHG削減)と高収益化を同時に達成する「ビジネスモデルの転換」が戦略の中核です。

リスク要因

主要なリスクとしては、自家発電用の石炭価格の変動、円高進行による輸出採算の悪化、および中国メーカーの増産による塩ビ等の市況再低迷が挙げられます。また、大型買収に伴うのれんの減損リスクについても、今後の事業統合(PMI)の成否に注視が必要です。

ESG・サステナビリティ

環境事業セグメントにおいてイオン交換膜や廃石膏ボードリサイクルを強化しており、本業を通じた環境貢献を推進しています。また、2030年度に向けたGHG排出量削減目標を掲げ、石炭火力発電の低炭素化やプロセス革新に取り組んでいます。

経営陣コメント

代表取締役社長の横田氏は、中期経営計画の進捗に手応えを示すとともに、診断薬事業の取得について「健康分野を成長事業の中核に据えるための歴史的な一歩」と位置付けています。伝統事業で稼いだキャッシュを成長分野へ再投資する循環を強調しています。

バリュエーション

1株当たり中間純利益は168.81円(前年同期161.81円)と着実に増加しています。PBR(株価純資産倍率)は1倍を大きく下回る水準で推移しており、成長事業への転換が市場に正当に評価されれば、バリュエーションの修正(リレーティング)が期待される局面です。

過去決算との比較

直近4四半期を振り返ると、セメントの価格改定が浸透した2024年度下期から利益率が改善傾向にあります。季節性としては、例年下期に需要が集中する傾向がありますが、今期は電子先端材料の回復が通期で寄与する構造となっており、四半期ごとの利益のボラティリティが抑制されつつあります。

年度別バリュエーション推移(PBR/PER/時価総額)

株価推移(高値・安値)01,0002,0003,0004,0005,000'11/3'14/3'17/3'20/3'23/3'26/3最新(株探)高値安値PBR推移(高値・安値・期末PBR)0.0倍0.5倍1.0倍1.5倍2.0倍2.5倍'11/3'14/3'17/3'20/3'23/3'26/3最新(株探)PBR高値PBR安値期末PBRPER推移(高値・安値)0倍5倍10倍15倍20倍'11/3'14/3'17/3'20/3'23/3'26/3最新(株探)PER高値PER安値時価総額推移(高値・安値)0億1,000億2,000億3,000億4,000億'11/3'14/3'17/3'20/3'23/3'26/3最新(株探)高値安値ROE推移(PBR÷PERで算出・高値同士/安値同士)0.0%10.0%20.0%30.0%40.0%50.0%'11/3'14/3'17/3'20/3'23/3'26/3最新(株探)ROE高値ROE安値
年度 株価高値 株価安値 PER高値 PER安値 PBR高値 PBR安値 時価総額高値 時価総額安値 期末PBR
2011年3月期 2,750 1,470 19.69 10.53 0.8 0.43 1923億1905万 1028億327万 0.64倍
2012年3月期 2,250 1,145 16.83 8.56 0.63 0.32 1573億5195万 800億7485万 0.36倍
2013年3月期 1,345 650 赤字 赤字 0.43 0.21 940億6173万 454億5734万 0.42倍
2014年3月期 2,345 1,125 15.97 7.66 0.71 0.34 1639億9610万 786億7617万 0.51倍
2015年3月期 1,855 1,165 赤字 赤字 0.79 0.5 1297億2826万 814億7354万 0.54倍
2016年3月期 1,515 650 赤字 赤字 2.05 0.88 1059億5057万 454億5734万 1.18倍
2017年3月期 2,955 755 3.94 1.01 1.62 0.41 2066億5607万 528億45万 1.47倍
2018年3月期 3,930 2,245 13.88 7.93 2.18 1.24 2748億4209万 1570億267万 1.87倍
2019年3月期 4,165 2,279 8.44 4.62 1.89 1.04 2912億7667万 1593億8044万 1.19倍
2020年3月期 3,150 1,617 10.97 5.63 1.3 0.67 2202億9328万 1130億8388万 0.86倍
2021年3月期 2,933 1,860 8.35 5.3 1.06 0.67 2114億3506万 1300億7793万 1.01倍
2022年3月期 2,910 1,551 7.48 3.99 0.93 0.5 2097億7703万 1118億899万 0.55倍
2023年3月期 2,229 1,606 17.13 12.34 0.7 0.5 1606億8488万 1157億7385万 0.66倍
2024年3月期 2,741 1,976 11.11 8.01 0.79 0.57 1975億9410万 1424億4653万 0.78倍
2025年3月期 3,260 2,433 10.03 7.48 0.9 0.67 2350億794万 1753億9089万 0.77倍
2026年3月期 4,550 2,232 14.74 7.23 1.16 0.57 3280億188万 1609億114万 0.95倍
最新(株探) 3731 - -倍 - 0.95倍 - 2,690億円 - 0.95倍

ROE算出表(PBR÷PER×100)

PBR = ROE × PER の関係式から逆算。高値同士・安値同士で算出しています。

年度 PBR高値 PER高値 ROE高値(%) PBR安値 PER安値 ROE安値(%)
2011年3月期 0.8 19.69 4.1% 0.43 10.53 4.1%
2012年3月期 0.63 16.83 3.7% 0.32 8.56 3.7%
2013年3月期 0.43 赤字 - 0.21 赤字 -
2014年3月期 0.71 15.97 4.4% 0.34 7.66 4.4%
2015年3月期 0.79 赤字 - 0.5 赤字 -
2016年3月期 2.05 赤字 - 0.88 赤字 -
2017年3月期 1.62 3.94 41.1% 0.41 1.01 40.6%
2018年3月期 2.18 13.88 15.7% 1.24 7.93 15.6%
2019年3月期 1.89 8.44 22.4% 1.04 4.62 22.5%
2020年3月期 1.3 10.97 11.9% 0.67 5.63 11.9%
2021年3月期 1.06 8.35 12.7% 0.67 5.3 12.6%
2022年3月期 0.93 7.48 12.4% 0.5 3.99 12.5%
2023年3月期 0.7 17.13 4.1% 0.5 12.34 4.1%
2024年3月期 0.79 11.11 7.1% 0.57 8.01 7.1%
2025年3月期 0.9 10.03 9.0% 0.67 7.48 9.0%
2026年3月期 1.16 14.74 7.9% 0.57 7.23 7.9%
最新(株探) 0.95倍 -倍 - - - -

バリュエーション推移の概要

株式会社トクヤマの過去15年間のバリュエーション推移を俯瞰すると、2010年代半ばの経営再建期を経て、現在は収益基盤の安定化に伴う評価の修正局面にあります。PBRは最低0.21倍(2013年3月期)から最高2.18倍(2018年3月期)まで大きく振れており、PERも赤字決算による算出不能時期から、回復期の極端な低倍率を経て、現在は7倍〜15倍程度のレンジで推移しています。これは、同社がマテリアル産業特有の景気循環性と、固有の事業構造改革の両面から影響を受けてきたことを示唆しています。

PBR分析

PBR(株価純資産倍率)は、同社の財務健全性と市場評価の変遷を最も顕著に表しています。2013年3月期には解散価値を大幅に下回る0.21倍まで売り込まれましたが、その後、2016年から2018年にかけて自己資本の毀損と業績回復期待が重なり、PBRは一時2.18倍まで急上昇しました。直近の2024年3月期から2026年3月期(予想)にかけては、0.57倍から1.16倍の間で推移しており、最新の0.95倍という数値は、歴史的な低位水準からは脱却したものの、依然としてPBR1倍割れ解消に向けた過渡期にあると分析されます。

PER分析

PER(株価収益率)の推移は、同社の利益水準の不安定さとその後の正常化を物語っています。2013年、2015年、2016年3月期は赤字により算出不能となっており、特に多結晶シリコン事業等の減損損失が利益を圧迫した時期と重なります。業績回復が鮮明となった2017年3月期には一時PER 1.01倍という極端な低水準を記録しましたが、これは一時的な利益急増に対する市場の慎重姿勢の現れでした。近年のPERレンジは、安値圏で7倍前後、高値圏で11倍〜17倍程度となっており、現在は成長期待を一定程度織り込んだ14.74倍(2026年3月期予測高値ベース)を上端とする評価レンジを形成しています。

時価総額の推移

時価総額は、2013年3月期および2016年3月期の約454億円を底として、長期的な拡大傾向にあります。2018年から2019年にかけて2,900億円規模まで回復した後、一時は1,100億円台まで調整しましたが、最新データでは2,690億円、2026年3月期の高値予測では3,280億円と、過去15年間での最大規模を見込む水準まで回復しています。この推移は、同社が単なる再建フェーズを終え、企業価値の新たな拡大フェーズに移行しようとしているプロセスを反映していると考えられます。

現在のバリュエーション評価

現在の最新株価に基づくバリュエーションは、PBR 0.95倍、時価総額2,690億円となっています。これは歴史的な安値圏(PBR 0.2〜0.4倍台)と比較すれば十分に評価が進んだ状態と言えますが、2018年3月期の高値(PBR 2.18倍)や、近年の利益成長を背景とした期待値と比較すると、過熱感があるとは言い切れない水準です。特にPBR 1.0倍近傍での推移は、解散価値と同等の評価を得るに至ったことを示す一方、今後のさらなる上値追いは、2026年3月期予想PER 14.74倍という過去のレンジ上限を突破できるだけの持続的な利益成長サイクルを市場に提示できるかどうかにかかっていると考えられます。

キャッシュフロー推移

キャッシュフロー推移(営業CF・投資CF・フリーCF)-600億-400億-200億0百万200億400億600億800億'17/3'19/3'21/3'23/3'25/30営業CF投資CFフリーCF設備投資 vs フリーCF(百万円)-600億-400億-200億0百万200億400億600億'17/3'19/3'21/3'23/3'25/30設備投資#1フリーCF現金等残高推移400億600億800億1,000億1,200億'17/3'19/3'21/3'23/3'25/3現金等
年度 四半期 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資#1 現金等
2017年3月期 通期 20012 -10089 -11911 9923 -16693 118819
2018年3月期 通期 61885 -12665 -101209 49220 -15526 66807
2019年3月期 通期 38531 -16174 -21104 22357 -18581 67991
2020年3月期 通期 52364 -20548 -18348 31816 -23768 80918
2021年3月期 通期 43314 -19276 -22530 24038 -26450 83050
2022年3月期 通期 25986 -33797 5118 -7811 -33361 82496
2023年3月期 通期 -11800 -33757 30151 -45557 -35677 67556
2024年3月期 通期 55828 -30405 -46508 25423 -29773 47905
2025年3月期 通期 52368 -23478 -1106 28890 -24676 74926

※単位: 百万円。データ出典: IRBank(irbank.net)

デュポン分析(ROE分解)

ROEの3要素分解(デュポン分析)

ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ に分解し、収益性の源泉を可視化します。

年度 純利益率(%) × 総資産回転率(回) × 財務レバレッジ(倍) = ROE(%)
17年 3月期 7.22 × 0.686 × 3.46 = 0.17
18年 3月期 4.87 × 0.851 × 3.03 = 0.13
19年 3月期 10.56 × 0.855 × 2.53 = 0.23
20年 3月期 8.07 × 0.840 × 2.31 = 0.16
21年 3月期 7.33 × 0.776 × 2.03 = 0.12
22年 3月期 7.51 × 0.676 × 2.03 = 0.10
23年 3月期 4.05 × 0.774 × 2.20 = 0.07
24年 3月期 6.20 × 0.776 × 1.99 = 0.10
25年 3月期 7.18 × 0.731 × 1.93 = 0.10
26年 3月期 7.82 × 0.631 × 2.14 = 0.11
デュポン分析:ROEの3要素推移0.0%2.0%4.0%6.0%8.0%10.0%12.0%171921232526純利益率(%)ROE(%)
総資産回転率と財務レバレッジの推移0.001.002.003.004.00171921232526総資産回転率(回)財務レバレッジ(倍)
直近年度のROE構成(2026年 3月期 連結)
純利益率
7.82%
収益性
×
総資産回転率
0.631回
効率性
×
財務レバレッジ
2.14倍
借入で資本効率を114%ブースト
=
ROE
0.11%
株主資本利益率
📊 ROE変動の主因: 直近の変動は主に「総資産回転率」の変化によるものです。資産の活用効率の変化がROEに影響しています。
⚠️ 注意: デュポン分析の数値はIRBankから取得した財務データに基づいています。 会計基準(日本基準/IFRS)の違いにより、株主資本の定義が異なる場合があります。

借金が利益に与える影響分析

有利子負債の概要

項目 説明
有利子負債 1,549億 銀行借入・社債等の利息付き負債
推定金利 1.50% 営業利益と経常利益の差から推定
推定支払利息 23億 有利子負債 × 推定金利
利息 / 純利益 比率 8.5% 純利益に対する利息負担の大きさ
推定実効税率 29.5% 1 − (純利益 / 経常利益) から推定

「もし借金がなかったら」年度別シミュレーション

有利子負債による支払利息を除外した場合の仮想利益を試算しています。

年度 有利子負債 推定利息 経常利益
実績
経常利益
借金なし
純利益
実績
純利益
借金なし
ROE
実績
ROE
借金なし
レバレッジ
効果
2017/03 4,247億 60億 270億 330億 210億 257億 17.13% 4.69% +12.44%pt
2018/03 1,378億 50億 340億 390億 150億 172億 12.57% 6.69% +5.88%pt
2019/03 1,264億 19億 334億 353億 343億 356億 22.84% 12.87% +9.97%pt
2020/03 1,134億 10億 340億 350億 260億 268億 15.67% 9.58% +6.09%pt
2021/03 936億 14億 280億 294億 220億 231億 11.55% 8.13% +3.42%pt
2022/03 1,042億 16億 220億 236億 220億 231億 10.30% 7.27% +3.03%pt
2023/03 1,372億 21億 240億 261億 150億 163億 6.88% 4.59% +2.30%pt
2024/03 997億 15億 300億 315億 220億 231億 9.57% 7.01% +2.56%pt
2025/03 1,041億 16億 310億 326億 250億 263億 10.15% 7.49% +2.66%pt
2026/03 1,549億 23億 390億 413億 275億 291億 10.55% 7.01% +3.54%pt
純利益推移: 実績 vs 借金なしシミュレーション150億200億250億300億350億400億2017/032019/032021/032023/032025/032026/03実績純利益借金なし純利益ROE推移: 実績 vs 借金なしシミュレーション0.0%5.0%10.0%15.0%20.0%25.0%2017/032019/032021/032023/032025/032026/03実績ROE借金なしROE
レバレッジ効果の評価(直近年度)
借金が利益を増やしている(レバレッジ効果あり)
実績ROE
10.55%
借金なしROE
7.01%
レバレッジ効果
+3.54%pt

事業利益率が借入金利を上回っており、借金によるレバレッジが株主リターン(ROE)を押し上げています。

⚠️ 注意事項: 本分析は営業利益と経常利益の差額から支払利息を推定しており、実際の支払利息とは異なる場合があります。 営業外収支には受取利息・配当金・為替差損益等も含まれるため、あくまで参考値としてご活用ください。 また、借金を全額返済した場合の実際の影響は資金調達構造の変化を伴うため、単純なシミュレーションとは異なります。

ROIC分析(投下資本利益率)

ROIC(投下資本利益率)推移

ROIC = NOPAT(税引後営業利益)÷ 投下資本(株主資本+有利子負債)。資本コスト(WACC)を上回れば価値を創造していると評価できます。

年度 NOPAT(百万円) 投下資本(百万円) ROIC(%) WACC(%) スプレッド(%pt)
17年 3月期 25,667 547,265 4.69 2.42 +2.27
18年 3月期 19,500 257,042 7.59 4.22 +3.37
19年 3月期 24,683 276,534 8.93 4.27 +4.66
20年 3月期 26,765 279,317 9.58 4.43 +5.15
21年 3月期 22,000 283,999 7.75 4.95 +2.79
22年 3月期 15,400 317,810 4.85 4.93 -0.09
23年 3月期 13,125 355,111 3.70 4.54 -0.84
24年 3月期 22,000 329,665 6.67 5.10 +1.57
25年 3月期 25,000 350,420 7.13 5.16 +1.97
26年 3月期 27,500 415,509 6.62 4.65 +1.97
ROIC vs WACC推移2.0%4.0%6.0%8.0%10.0%171921232526ROIC(%)WACC(%)
直近年度のROIC評価(2026年 3月期 連結)
ROIC
6.62%
投下資本利益率
WACC
4.65%
加重平均資本コスト
=
スプレッド
+1.97%pt
価値創造
⚠️ 注意: WACCは簡易推定値です(株主資本コスト7%想定、負債コストは推定支払利息から算出)。 実際のWACCはCAPMや市場データに基づくより精緻な計算が必要です。

ROIC逆ツリー分析

ROIC逆ツリー分解

ROIC = NOPATマージン × 投下資本回転率 に分解し、収益性の改善ドライバーを特定します。

年度 売上高(百万円) NOPATマージン(%) × 投下資本回転率(回) = ROIC(%)
17年 3月期 291,000 8.82 × 0.532 = 4.69
18年 3月期 308,000 6.33 × 1.198 = 7.59
19年 3月期 324,661 7.60 × 1.174 = 8.93
20年 3月期 322,000 8.31 × 1.153 = 9.58
21年 3月期 300,000 7.33 × 1.056 = 7.75
22年 3月期 293,000 5.26 × 0.922 = 4.85
23年 3月期 370,000 3.55 × 1.042 = 3.70
24年 3月期 355,000 6.20 × 1.077 = 6.67
25年 3月期 348,000 7.18 × 0.993 = 7.13
26年 3月期 351,500 7.82 × 0.846 = 6.62
ROIC逆ツリー: NOPATマージンと投下資本回転率0.002.004.006.008.0010.00171921232526NOPATマージン(%)投下資本回転率(回)
ROIC逆ツリー分解(2026年 3月期 連結)
NOPATマージン
7.82%
NOPAT 27,500百万円 ÷ 売上 351,500百万円
×
投下資本回転率
0.846回
売上 351,500百万円 ÷ IC 415,509百万円
=
ROIC
6.62%
📊 ROIC変動の主因: 直近の変動は主に「投下資本回転率」の変化によるものです。資産の効率的活用(または非効率化)がROICを動かしています。

EVA(経済的付加価値)分析

EVA(経済的付加価値)推移

EVA = (ROIC − WACC) × 投下資本。資本コストを超えるリターンを生み出し、株主価値を真に創造しているかを測定する指標です。

年度 NOPAT(百万円) 資本コスト(百万円) EVA(百万円) ROIC(%) WACC(%)
17年 3月期 25,667 13,244 12,417 4.69 2.42
18年 3月期 19,500 10,847 8,650 7.59 4.22
19年 3月期 24,683 11,808 12,873 8.93 4.27
20年 3月期 26,765 12,374 14,389 9.58 4.43
21年 3月期 22,000 14,058 7,934 7.75 4.95
22年 3月期 15,400 15,668 -280 4.85 4.93
23年 3月期 13,125 16,122 -2,984 3.70 4.54
24年 3月期 22,000 16,813 5,173 6.67 5.10
25年 3月期 25,000 18,082 6,919 7.13 5.16
26年 3月期 27,500 19,321 8,168 6.62 4.65
EVA(経済的付加価値)推移-1000001億2億3億1719212325260EVA(百万円)NOPAT(百万円)
EVA評価サマリー
直近EVA
8,168
百万円(2026年 3月期 連結)
累積EVA
73,259
百万円(10年間合計)
価値創造評価
価値創造
⚠️ 注意: EVAは簡易推定値です。WACCは株主資本コスト7%想定に基づく簡易計算であり、 正確なEVA算出にはβ値やリスクフリーレートの精緻な設定が必要です。

営業レバレッジ分析

営業レバレッジ度(DOL)推移

DOL = 営業利益変化率 ÷ 売上高変化率。売上が1%変化したとき営業利益が何%変化するかを示し、固定費比率の高さ(経営リスク)を表します。

平均DOL
6.14倍
有効年度の平均
リスク評価
高リスク
DOL≤2: 低 / 2-5: 中 / 5+: 高
年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 営業利益率(%) 売上変化率(%) 営業利益変化率(%) DOL(倍)
17年 3月期 291,000 33,000 11.34 - - -
17年 3月期 299,106 39,720 13.28 2.79 20.36 7.31
18年 3月期 308,000 39,000 12.66 2.97 -1.81 -0.61
18年 3月期 308,061 41,268 13.40 0.02 5.82 -
19年 3月期 324,661 35,262 10.86 5.39 -14.55 -2.70
20年 3月期 322,000 35,000 10.87 -0.82 -0.74 0.91
20年 3月期 316,096 34,281 10.85 -1.83 -2.05 1.12
21年 3月期 300,000 28,000 9.33 -5.09 -18.32 3.60
21年 3月期 300,000 30,000 10.00 0.00 7.14 -
21年 3月期 302,407 30,921 10.22 0.80 3.07 3.83
22年 3月期 293,000 22,000 7.51 -3.11 -28.85 9.27
22年 3月期 293,830 24,539 8.35 0.28 11.54 -
23年 3月期 370,000 21,000 5.68 25.92 -14.42 -0.56
23年 3月期 356,000 18,000 5.06 -3.78 -14.29 3.78
23年 3月期 351,790 14,336 4.08 -1.18 -20.36 17.21
24年 3月期 355,000 30,000 8.45 0.91 109.26 -
24年 3月期 345,000 26,000 7.54 -2.82 -13.33 4.73
24年 3月期 341,990 25,637 7.50 -0.87 -1.40 1.60
25年 3月期 348,000 31,000 8.91 1.76 20.92 11.90
25年 3月期 343,073 29,968 8.74 -1.42 -3.33 2.35
26年 3月期 351,500 39,000 11.10 2.46 30.14 12.27
営業レバレッジ度(DOL)と営業利益率の推移-5.00.05.010.015.020.017182021232425260DOL(倍)営業利益率(%)
⚠️ 注意: 営業レバレッジ度は前年比の変化率から算出しており、売上や利益が急変する年度では極端な値になることがあります。 複数年の平均値での評価を推奨します。

持続的成長率分析(SGR)

持続的成長率(SGR)推移

SGR = ROE × 内部留保率。外部からの資金調達なしで持続可能な売上成長率を示します。実際の成長率と比較することで、成長の持続可能性を評価します。

年度 ROE(%) 配当性向(%) 内部留保率(%) SGR(%) 実際成長率(%)
17年 3月期 17.13 推定30% 70.0 11.99 -
18年 3月期 12.57 推定30% 70.0 8.80 5.84
19年 3月期 22.84 推定30% 70.0 15.99 5.41
20年 3月期 15.67 推定30% 70.0 10.97 -0.82
21年 3月期 11.55 推定30% 70.0 8.09 -6.83
22年 3月期 10.30 推定30% 70.0 7.21 -2.33
23年 3月期 6.88 53.8 46.2 3.18 26.28
24年 3月期 9.57 32.4 67.6 6.46 -4.05
25年 3月期 10.15 30.8 69.2 7.03 -1.97
26年 3月期 10.55 38.9 61.1 6.45 1.01
持続的成長率(SGR)vs 実際の売上成長率-10.0%0.0%10.0%20.0%30.0%1719212325260SGR(%)実際成長率(%)
ROEと配当性向の推移0.0%10.0%20.0%30.0%40.0%50.0%60.0%171921232526ROE(%)配当性向(%)
持続的成長率の評価(2026年 3月期 連結)
ROE
10.55%
×
内部留保率
61.1%
=
SGR
6.45%
📊 成長持続性の評価: 実際の成長率がSGRを下回っており、資金余力がある(成長投資の余地)
⚠️ 注意: 配当データが取得できない年度は内部留保率70%(配当性向30%)を仮定しています。 実際の配当政策と異なる場合があります。

インタレストカバレッジレシオ推移

インタレストカバレッジレシオ推移

ICR = 営業利益 ÷ 支払利息。営業利益で利息の何倍を賄えるかを示す、借入金利負担の安全性指標です。

直近ICR
∞(利息負担なし)
>10: 極めて安全 / 3-10: 安全 / 1-3: 要注意 / <1: 危険
安全性評価
極めて安全
年度 営業利益(百万円) 推定支払利息(百万円) ICR(倍) 有利子負債(百万円) 有利子負債比率(%) 推定借入金利(%)
17年 3月期 33,000 6,000 5.5 424,656 100.0 1.41
18年 3月期 39,000 5,000 7.8 137,754 38.1 3.63
19年 3月期 35,262 1,862 18.9 126,439 33.3 1.47
20年 3月期 35,000 1,000 35.0 113,443 29.6 0.88
21年 3月期 28,000 - 93,561 24.2 -
22年 3月期 22,000 - 104,237 24.1 -
23年 3月期 21,000 - 137,231 28.7 -
24年 3月期 30,000 - 99,721 21.8 -
25年 3月期 31,000 - 104,118 21.9 -
26年 3月期 39,000 - 154,945 27.8 -
インタレストカバレッジレシオと有利子負債比率の推移0.020.040.060.080.0100.0120.0171921232526ICR(倍)有利子負債比率(%)
⚠️ 注意: 支払利息は「営業利益−経常利益」から推定しています。 営業外収益が大きい企業では過小評価になる可能性があります。正確な支払利息は有価証券報告書の注記をご確認ください。

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データソース

この記事はEDINETから取得した決算報告書をAIが分析して生成しています。

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